風雅の虎の巻 (ちくま文庫)
作者 橋本 治
価格 819 円
出版社名 筑摩書房
出版年月 2003/07
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■読者の評価     おすすめ度平均

今の日本と日本人を理解するための入門書です。       おすすめ度
 日本社会の仕組みがどのようにできあがったのか、そもそも日本人にとって社会とは何か、日本人にとって何が美しく、何が快楽であるのか。そういった事の基礎が書かれた本です。
 学校に通っている頃は日本の歴史になんか興味がなかった、そんな結果、「物知らずな大人」になってしまった人、いまさら日本の歴史について人になんか訊けない、でも基本は押さえておきたい。そんな人にお勧めしたい1冊です。
 日本の過去を知るにはこの本を読めばいいのではないかな、と常々思っています。


それが「日本人の美学」なんだ!       おすすめ度
圧倒的な名著です。と、少々おおげさに表現しておきたくなるほど、内容がいいのにタイトルで人気をなくしそうな本です。「これで日本人の美学がよくわかる!」とかにすればよいのですが、もっと色々と盛り込まれているのですよね。あと、「美学」っていう外からやってきた概念じゃ、日本という国や文化のやり方、法則みたいなものは理解できません、というのが橋本さんの立場でもありますし。にしても、版元が二度も変わっていて、「そりゃ、この良書なら再販したくもなるよね」というような優れた作品を、読んでいる人が少なすぎるような気がしてまりません。

本書で最高のオススメどころは、日本に存在する様々な芸能的な表現を、その本質を切り取って解説した「橋本流メディア論」です。マンガから映画、小説、和歌、日本舞踊、ダンス、絵画、演劇、その他もろもろの「芸」に加え、なぜか「女」や「エスニック料理」までも含めて、その真に意味する部分が簡潔に説きあかされています。「演劇」は「マンガに一番近い」とか、「映画」は「絵による音楽」とか、そういうふうに見れば確かにわかりやすいなあ、と思わず膝を叩いてしまうような本質論が、つぎからつぎに展開されていきます。ちょっと驚きますよ。