|
|
|||||||||||
|
||||||||||||
|
|
||||||||||||
■読者の評価
おすすめ度平均
本格の中の本格 おすすめ度
傷心の末、四国の山中深く、芸術家達が俗塵を避けて創作生活を送る村に居ると思われる有馬麻里亜を「救出」に向かった江神二郎、有栖川有栖ほか英都大学推理研の面々。頑なに第3者を拒絶する芸術村に何とか潜入し、無事麻里亜に再会なった江神だったが、その夜村の鍾乳洞で発生した奇怪な殺人事件に巻き込まれてしまう。しかも、豪雨で外界との唯一の通行手段である橋が流され、有栖達が残る対岸の村との交通が断絶、孤立状態に陥る。奇しくも対岸の村でも、芸術村を取材していたカメラマンが何者かに絞殺されてしまう。互いの事情を知らぬまま、江上と有栖達の「探偵」活動が始まった…。
新本格派の旗手、有栖川有栖の学生アリスもの第3弾。文庫本にして700頁に及ぼうかという大部な作で、前2作に続き、クローズド・サークルの中で起こった殺人事件をロジックのみで推理していく構成とこだわりには脱帽。しかも、エラリー・クイーンばりの読者への挑戦が3回も出てくるという一粒で3度おいしい著者畢生の傑作。
犯人特定に繋がる仕掛けが、やや小粒で比較的シンプルなことで、サプライズやカタルシスの点では前2作に劣るが、スケール、全体の構成力、読者へのサービス精神の点では、これを上回るものがある。
また、江神の事実積み重ね帰納法的推理法と、有栖達のパズル当て嵌め試行錯誤型の推理法の対照の妙を楽しめるのも本作ならでは。
ただ、前2作と比べると、青春小説的要素が薄まっているのは、個人的には残念なところ。もっとも、著者自身の成熟と文章力の向上により、歯の浮くような、背中が痒くなるような青春的言辞が前2作より抑制されているためとも言え、この辺りは評価が別れる(好みの問題))というところか。
新本格派の旗手、有栖川有栖の学生アリスもの第3弾。文庫本にして700頁に及ぼうかという大部な作で、前2作に続き、クローズド・サークルの中で起こった殺人事件をロジックのみで推理していく構成とこだわりには脱帽。しかも、エラリー・クイーンばりの読者への挑戦が3回も出てくるという一粒で3度おいしい著者畢生の傑作。
犯人特定に繋がる仕掛けが、やや小粒で比較的シンプルなことで、サプライズやカタルシスの点では前2作に劣るが、スケール、全体の構成力、読者へのサービス精神の点では、これを上回るものがある。
また、江神の事実積み重ね帰納法的推理法と、有栖達のパズル当て嵌め試行錯誤型の推理法の対照の妙を楽しめるのも本作ならでは。
ただ、前2作と比べると、青春小説的要素が薄まっているのは、個人的には残念なところ。もっとも、著者自身の成熟と文章力の向上により、歯の浮くような、背中が痒くなるような青春的言辞が前2作より抑制されているためとも言え、この辺りは評価が別れる(好みの問題))というところか。
〈ユートピア〉の内と外で おすすめ度
初期クイーンの国名シリーズの境地が実現された、論理的推理によるフーダニットの極北。
本作では、丹念に手掛かりが検討されることで犯人を限定してゆく論理展開がなされ
ますが、決して単調で機械的なものではなく、さまざまな趣向が凝らされています。
具体的な手掛かりの、フェアかつ意表を衝く提示、ディスカッションによる試行錯誤を通し、
次々に推論を立てては覆すことで真相に迫ってゆく手際、そして最後に浮かび上がる、
事件全体を支配するグロテスクな構図を成立させる仕掛けなど、あくまで純粋な謎解きの
興味によって読者を惹きつけようとする作者の意気込みにはただただ、頭が下がります。
また、本作をメタ視点でみた際、作者の〈本格ミステリ観〉が
如実に反映されたテクストだということもできると思います。
――創作とは、あくまで現実との緊張関係のなかで実現すべきものであって、
自らのユートピアに自閉した者は、いずれ自壊してゆくのみだ――。
こういった痛切な認識を持っていると考えられる作者は当然、
この言葉が自分に向けられることにも、自覚的なのです。
本作では、丹念に手掛かりが検討されることで犯人を限定してゆく論理展開がなされ
ますが、決して単調で機械的なものではなく、さまざまな趣向が凝らされています。
具体的な手掛かりの、フェアかつ意表を衝く提示、ディスカッションによる試行錯誤を通し、
次々に推論を立てては覆すことで真相に迫ってゆく手際、そして最後に浮かび上がる、
事件全体を支配するグロテスクな構図を成立させる仕掛けなど、あくまで純粋な謎解きの
興味によって読者を惹きつけようとする作者の意気込みにはただただ、頭が下がります。
また、本作をメタ視点でみた際、作者の〈本格ミステリ観〉が
如実に反映されたテクストだということもできると思います。
――創作とは、あくまで現実との緊張関係のなかで実現すべきものであって、
自らのユートピアに自閉した者は、いずれ自壊してゆくのみだ――。
こういった痛切な認識を持っていると考えられる作者は当然、
この言葉が自分に向けられることにも、自覚的なのです。
長期休暇にもってこいの一冊 おすすめ度
月光ゲーム、孤島パズルに続く、英都大推理小説研究会の面々が主人公の推理小説。
700ページ近く大作だが、ところどころに細かい笑いがあって飽きさせない(ただし、前2作を読んでいないと、キャラクターがわからないので笑えないかも・・・)。
川の両端で繰り広げられる、殺人劇。
このシリーズならではのフェアーな犯人探し。
今回は第2問までは、犯人が当たったんですが、最後の犯人は全く検討もつかなかった。残念。
とにかく、長期休暇にもってこいの一冊。
700ページ近く大作だが、ところどころに細かい笑いがあって飽きさせない(ただし、前2作を読んでいないと、キャラクターがわからないので笑えないかも・・・)。
川の両端で繰り広げられる、殺人劇。
このシリーズならではのフェアーな犯人探し。
今回は第2問までは、犯人が当たったんですが、最後の犯人は全く検討もつかなかった。残念。
とにかく、長期休暇にもってこいの一冊。
有栖川作品中の最高傑作! おすすめ度
「月光ゲーム」「孤島パズル」に続く有栖川作品第3作にして、著者の最高傑作です。
川を挟んで一つの橋で結ばれている2つの村。その村の向こう側に江神とマリア、手前の村にアリスたちと分かれた状態で、嵐により決壊した橋。そして断絶された2つの村で起こる謎の連続殺人。
推理小説史上前代未聞の3つの「読者への挑戦状」を読者に突きつけた本書は、謎解きもさることながら、700ページ近い作品を飽きさせずに読ませる著者の語り口は、実に見事と言うほかありません。
川を挟んで一つの橋で結ばれている2つの村。その村の向こう側に江神とマリア、手前の村にアリスたちと分かれた状態で、嵐により決壊した橋。そして断絶された2つの村で起こる謎の連続殺人。
推理小説史上前代未聞の3つの「読者への挑戦状」を読者に突きつけた本書は、謎解きもさることながら、700ページ近い作品を飽きさせずに読ませる著者の語り口は、実に見事と言うほかありません。
ニオイだけが。 おすすめ度
私がこの作品に触れたのは高校のときに渡辺マリナさん主演でやっていたTVドラマ?を観たのが初めでした。当時はまりにはまりビデオに撮った友達にビデオをかりて何度も観ました!!
という訳で良くも悪くもそのドラマのイメージが重なり厚い本なのにスラスラ読むことができました。
外界との接触を断ち自らの創作に没頭している人達の住む芸術家のコミュニティ木更村、そこに迷い込んだ?有馬麻里亜(アリママリア)を連れ戻す為に動き出す江神二郎はじめとする英都大学推理小説研究会の個性あふれるメンバー達。静かに淡々と推理する江神とは対照的にあーでもない、こーでもないとワイワイガヤガヤ推理していく望月、織田、そして有栖川!!
何といってもカッコ良い詩人、志度晶!
不思議な村で個性豊かな面々を巻き込んでおこる殺人事件!!ドップリはまってしまいました。
という訳で良くも悪くもそのドラマのイメージが重なり厚い本なのにスラスラ読むことができました。
外界との接触を断ち自らの創作に没頭している人達の住む芸術家のコミュニティ木更村、そこに迷い込んだ?有馬麻里亜(アリママリア)を連れ戻す為に動き出す江神二郎はじめとする英都大学推理小説研究会の個性あふれるメンバー達。静かに淡々と推理する江神とは対照的にあーでもない、こーでもないとワイワイガヤガヤ推理していく望月、織田、そして有栖川!!
何といってもカッコ良い詩人、志度晶!
不思議な村で個性豊かな面々を巻き込んでおこる殺人事件!!ドップリはまってしまいました。

