作者 笠井 潔
価格 735 円
出版社名 東京創元社
出版年月 1996/06
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■読者の評価     おすすめ度平均

バタイユ(仮)との思想対決は面白い。       おすすめ度
他のレビュアーの方も書かれているように、ミステリーとしての面白さは
前作『サマーアポカリプス』にかなり劣っているように思われる。

そしてこの矢吹駆シリーズのウリである思想対決であるが、今作ではVSジョルジュ・バタイユ。主に彼の著作『呪われた部分』と『エロティシズム』についての思想を取り扱っている。
確かにバタイユの思想のまとめ方は上手だと思うし、わかりやすくで面白いのだが、
この思想対決の部分は本当の本当に必要だったの??と思ってしまう。
つまり、ストーリーとのリンクのさせ方が、『サマーアポカリプス』に比べて下手なのではないかなあと。

ただしそうは言ってもこの矢吹駆シリーズ。
色々と文句はつけてしまったが、面白くない訳ではない。
いや、面白くない訳が無い。


ミステリ以外のところで       おすすめ度
ミステリとしてのできは非常に悪い
あからさまで長いだけの次作の方が
まだ内容を深く突っ込んでいると思えるくらいだ
でも、矢吹シリーズはミステリを
考えるのではなく
事件を通して哲学を学ぶもんだと思えば
それほど悪くもありませんが


バタイユ入門に最適       おすすめ度
矢吹シリーズの第三作。本作は他の矢吹シリーズと比べてミステリーとしての完成度はいまいちかもしれません。しかしこの作品の目玉はジョルジュ・バタイユとの思想対決でしょう。作中のバタイユの思想のまとめは非常にわかり易く、これを読んでからバタイユの『エロティシズム』と『呪われた部分』を読むとすらすら読めるようになります。