アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
作者 伊坂 幸太郎
価格 680 円
出版社名 東京創元社
出版年月 2006/12/21
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■読者の評価     おすすめ度平均

ジリジリと迫るドキドキ感       おすすめ度
 ミステリーのレビューを書くのは非常に難しいですね。
この本へ興味を示した方がこのレビューを読むときに、種明かしにならないように書かないと台無しですから。

 予備知識なしでこの本を手に取りました。

 冒頭から現在と2年前の2つの物語の同時進行に振り回されました。しかし、そ
の両方の物語が少しずつ近づいて焦点を結んだとき・・・・すべての要素が一点
に結びつく瞬間を楽しんでください

 小出しになる情報が積み上がってきて、恐ろしい結末になりそうな予感が膨ら
み、読み進もうか、それとも途中で止めてしまおうか悩んでしまったほどです。

 あとがきによると、「このミス」年間ベスト2位だそうだ。  


ますます好調       おすすめ度
デビュー作以来様々な切り口で楽しませてきて呉れた作者ですが、『重力ピエロ』からまた格段に進歩している所が素晴らしいです。行き当りばったりを装っている(?)描写やストーリー展開も、実は非常に考え抜かれていることがよく分かりました。(でも、タイトルはちょっと・・・)

今回も現代と過去が同時進行する技法を用いていたり、広い意味でのトリックが大きな要素になっていますが、飽く迄も物語を構築する一つの手段と作者が考えているのならいいのですが、今後そうした小手先のテクニックに走ったり、間違っても謎解きそのものを目的にすることがないように祈ります。
『ラッシュライフ』のレビューにも書かせて頂きましたが、これだけオリジナルで魅力的な世界を持っているので、それをドンドン深めていって欲しいものです。


少しやりすぎ?       おすすめ度
2年前と現在とが交互に進められているのに、読んでいても、ちっとも振り回されない感じは、さすがでした。ストーリーもおもしろかった。タイトルも良くて。
でもちょっと、やり過ぎな感があるような、、伊坂ワールドどっぷりな方にはいいのかもしれません。


"途中参加"した物語の、少し寂しい結末       おすすめ度
役割が"お人好し"である現在の「僕」と二年前の「私」の話が交互に語られます。共通の登場人物の、過去と現在が繋がるようで結びかない話がゆっくりと一つになっていきます。
物語に"途中参加"した「僕」の語りが確かに"お人好し"で、読者と同じように「?」をたて、それを解いていきます。その結果が"途中参加"した物語の、少し寂しい結末でもありました。


んー       おすすめ度
面白い着想の本だし、過去の登場人物と絡ませてくる、話の構成とかはよく出来ていると思います。
でも、このお話はちょっと退屈で、段々重苦しくなって読後感も余りよくなかったです。
同じく不思議系の登場人物な「重力ピエロ」は好きなんですけど。

伊坂さんの本をこれから読もうと思われる方は、まず「チルドレン」「死神の精度」の方を
お勧めします。この本で挫折したとしたら、勿体無いですから!