ゆらぎの森のシエラ (創元SF文庫)
作者 菅 浩江
価格 693 円
出版社名 東京創元社
出版年月 2007/03
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■読者の評価     おすすめ度平均

ずいぶんベタなストーリーだな、でも面白い       おすすめ度
『風の谷のナウシカ』を思わせる題名だが、物語設定も似ている。ストーリー自体は実に
古典的なヒーロー物だ。文章はあまりこなれておらず、台詞もわかりづらい。展開も
唐突だ。ただ、脳内イメージを強く喚起させられる描写で面白く読める。傑作とは
とても言えないが、読むに値するレベルには充分達している。SFの面はあるがハードさは
無いので気楽に読めると思う。


ビジュアルイメージは『デビルマン』       おすすめ度
1989年作品。この時代にしてはまだ珍しい「バイオ・ファンタジー/SF」というべきジャンルの作品。
 舞台は中世風の世界。塩で枯れた森、霧に閉ざされた村。
 異形の生物に襲撃される村人と、これまた異形の守護神。
 そこに異形の騎士と狂った少女シエラ。
 なにもかもドロドロした世界だ。
 どのへんが「バイオ」かというと、異形の者たちは敵を食べることで遺伝子を取り込んで、その能力を我が物とする事が出来るということ。
 主人公「金目」の甲冑は皮膚そのもので、どうやら巻貝の殻のようなものが出所らしい。
 本文の中に挿絵は一切無いけれど、ビジュアルイメージは『デビルマン』的なオゾマシイ感じが匂う。
 少女シエラは最初は「狂った少女」として登場するが、これも色々なものを食べる内に世界の原理を思い出しつつ美しい紫の瞳を持つ女神に成長する。
 ラストシーンは、映画にしたらなかなか美しそうなロマンとバイオレンス。
 ちょっと読みにくさを感じたが、常にビジュアル的なイメージを喚起される(東映特撮っぽい)作品だった。


菅さんの初長編小説らしいです       おすすめ度
私の好きな菅さんの作品です。この本は2007年刊行ですが、元々1989年発表作品ということで、菅さんの最初の長編小説ということになります。ということで、確かに菅さん作品らしさがでつつ、初々しさを感じるような気もします。内容はSFとファンタジーが融合したような感じの作品となっています。読みやすいのでお暇なときに読んでみてはいかがでしょうか。