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■読者の評価
おすすめ度平均
〈密室〉とは「時間」のトリックである おすすめ度
◆「密室作法(改訂)」
▼〈内出血密室〉
致命傷を負った被害者が密室内に入り、息絶えたような状況
▼〈時間差密室〉
(+)…犯行時刻後も、死体を生きていると錯覚させる
(−)…犯行時刻より前に、生者を死んでいると錯覚させる
→ex.〈早業殺人〉=密室を破って押し入った“発見者”が殺す
▼〈逆密室〉
(+)…犯行時刻後に、事件の決定的な物体(死体、凶器等)を密室内に持ち込む
(−)…犯行時刻後に、事件の決定的な物体(死体、凶器等)を密室内から持ち出す
〈密室)というと空間のトリック、という印象がありますが、
じつは「時間」を利用したアリバイトリックでもある、という
著者の当たり前の指摘に、今さらながら納得させられました。
▼〈内出血密室〉
致命傷を負った被害者が密室内に入り、息絶えたような状況
▼〈時間差密室〉
(+)…犯行時刻後も、死体を生きていると錯覚させる
(−)…犯行時刻より前に、生者を死んでいると錯覚させる
→ex.〈早業殺人〉=密室を破って押し入った“発見者”が殺す
▼〈逆密室〉
(+)…犯行時刻後に、事件の決定的な物体(死体、凶器等)を密室内に持ち込む
(−)…犯行時刻後に、事件の決定的な物体(死体、凶器等)を密室内から持ち出す
〈密室)というと空間のトリック、という印象がありますが、
じつは「時間」を利用したアリバイトリックでもある、という
著者の当たり前の指摘に、今さらながら納得させられました。
あれ、もう解答編始まってますか? おすすめ度
無駄が無いゆえに難しいという作品が多く、時代性の格差や強引な展開もある為、中級者以上向けの上に人を選びます。しかしそれでも、密室好きの方には絶対に一度は読んで欲しいと思います。
ただ残念なのは分類方法がまだ発展途上であることで、特に「機械密室」の「機械を使ったら機械密室」というような分類方法は強引です。「外から機械トリックで鍵を閉め密室を完成させる」のと「機械の遠隔操作で密室内の人物を殺す」のを同じタイプとして分類すべきではないでしょう。
「機械密室」の作例として挙げた作者自身の作品を見ても、分類的には抜け穴から凶器が入ってきて、そして出ていく(密室からの凶器の消失)という「抜け穴密室」且つ「逆密室(−)」であるはずで、作者もこの辺には混乱があるのでは。
また密室の最高峰「超純密室」を”意識下の密室”と定義したところまでは素晴らしいのですが、それを実際に小説に取り入れると自然と持ち上がる探偵側の問題に対しての、解決方法を提示できていません。
超純密室が”人の意識だけ”を利用したものである以上トリックを使った証拠などどこにも存在するはずはなく、従って推理で説明がつけられたとしても実際に逮捕することなど不可能なはずなのですが、作者自身の作例や後半に収録されているある作品では、強引に解決してしまいます。
もし犯人が「証拠を示せ」と言ったら、その時点で探偵側の完敗だったでしょう。
とは言え以上の不満な点は不出来な読者である僕がよい教程を受けたお蔭で抱くようになったもので、以前なら「へー」と言って終わりだったと思います。
ただ残念なのは分類方法がまだ発展途上であることで、特に「機械密室」の「機械を使ったら機械密室」というような分類方法は強引です。「外から機械トリックで鍵を閉め密室を完成させる」のと「機械の遠隔操作で密室内の人物を殺す」のを同じタイプとして分類すべきではないでしょう。
「機械密室」の作例として挙げた作者自身の作品を見ても、分類的には抜け穴から凶器が入ってきて、そして出ていく(密室からの凶器の消失)という「抜け穴密室」且つ「逆密室(−)」であるはずで、作者もこの辺には混乱があるのでは。
また密室の最高峰「超純密室」を”意識下の密室”と定義したところまでは素晴らしいのですが、それを実際に小説に取り入れると自然と持ち上がる探偵側の問題に対しての、解決方法を提示できていません。
超純密室が”人の意識だけ”を利用したものである以上トリックを使った証拠などどこにも存在するはずはなく、従って推理で説明がつけられたとしても実際に逮捕することなど不可能なはずなのですが、作者自身の作例や後半に収録されているある作品では、強引に解決してしまいます。
もし犯人が「証拠を示せ」と言ったら、その時点で探偵側の完敗だったでしょう。
とは言え以上の不満な点は不出来な読者である僕がよい教程を受けたお蔭で抱くようになったもので、以前なら「へー」と言って終わりだったと思います。
「教科書」を無理やり読んでいる感じ おすすめ度
評価が分かれる作品だと思う。
こういう作品を面白いといえれば格好がよいのだろうが、「教程」という名前通り、「教科書」を無理やり読んでいる感じで、私のように「気軽に楽しめるミステリーを楽しむ読者」にとって楽しむことができない作品だった。
こういう作品を面白いといえれば格好がよいのだろうが、「教程」という名前通り、「教科書」を無理やり読んでいる感じで、私のように「気軽に楽しめるミステリーを楽しむ読者」にとって楽しむことができない作品だった。
ただし400ページ以降の密室を分類・定義している「密室作法」は、なかなか面白かった(ただし、読書というより、論文を読んでいる感じ)。また、作者の受賞第一作「ポツダム犯罪」が、江戸川乱歩に激賞されたものの、乱歩が編集部に持ち込む際に置き引きに遭い、原稿を書き直さざるを得なかった、というエピソードには笑わせてもらった。私にとってこの作品中で楽しめたのは、以上のp400-〜p419とp434-435であった。
本作品は、2005年版このミスで3位を獲得した。2004年文春ベスト10ではランキング外だった。
万人向けではなく、読者を選ぶ作品なので、金額を考えても、購入の際には自分にあうか否か、よく吟味することをおすすめしたい。
待ちに待った一冊です。 おすすめ度
作者の天城一については、いろいろと噂を聞いていました。「短いながらも切れのある短編を書く」だとか「時刻表をつかったトリックの佳品がある」だとか良い噂ばかりを。しかし、作品はあちこちのアンソロジーに収録されているものの、それ自体が手に入れにくくなっていて、読んでみたくともなかなか読めない作家の一人でした。
そんな、私にとって『幻の作家』だった天城一の短編をまとめて読めるなんて!こんなうれしいことはありません。デビューが1947年ながら、天城一の名前での本はなんとこれがはじめて(私家版などは何冊かでているようですが、まず手に入りません)というから、私が『幻の作家』と呼ぶのも、とてもよろこんでいるのもわかってもらえると思います。
内容は、噂に聞いていたとおり、ムダなものはいっさいはぶいたとても短いものでありながら、短いからサッと読めるかと思うとそうでもなく、熟読が必要です。まあ、ずっと待っていたものをサッと読んでしまったんではもったいないですから、じっくりじっくりと読みましょう。
本書に収録されなかった作品もまだあるようなので、それらもぜひぜひ出版してほしいものです。
そんな、私にとって『幻の作家』だった天城一の短編をまとめて読めるなんて!こんなうれしいことはありません。デビューが1947年ながら、天城一の名前での本はなんとこれがはじめて(私家版などは何冊かでているようですが、まず手に入りません)というから、私が『幻の作家』と呼ぶのも、とてもよろこんでいるのもわかってもらえると思います。
内容は、噂に聞いていたとおり、ムダなものはいっさいはぶいたとても短いものでありながら、短いからサッと読めるかと思うとそうでもなく、熟読が必要です。まあ、ずっと待っていたものをサッと読んでしまったんではもったいないですから、じっくりじっくりと読みましょう。
本書に収録されなかった作品もまだあるようなので、それらもぜひぜひ出版してほしいものです。
短編の名手初の本格的短編集 おすすめ度
天城一は短編の名手で名高く、
数々のアンソロジーに収録された作品を擁しながら
これまでまとまった、短編集は上梓されていませんでした
そして、遂に出版されたのがこの本です。
密室(不可能犯罪)推理小説の実作例がまず掲載され
それにあわせて、どのようにしてこの推理小説を書くのかという
理論が解説されるという凝った作り
数々のアンソロジーに収録された作品を擁しながら
これまでまとまった、短編集は上梓されていませんでした
そして、遂に出版されたのがこの本です。
密室(不可能犯罪)推理小説の実作例がまず掲載され
それにあわせて、どのようにしてこの推理小説を書くのかという
理論が解説されるという凝った作り
これが、一つ一つはとても短い枚数で収まっているのですから
堪えられません

