一朝の夢
作者 梶 よう子
価格 1,600 円
出版社名 文藝春秋
出版年月 2008/06/24
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    第15回 松本清張賞   受賞
朝顔栽培だけが生きがいの同心・中根興三郎は、宗観という武家と知り合ってから、思いもよらぬ形で「桜田門外の変」に巻き込まれることになる…。第15回松本清張賞受賞作品。

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■読者の評価     おすすめ度平均

あわれはかないファンタジー       おすすめ度
この作品はファンタジーである.黄色の朝顔を作り上げることが一生の夢の北町奉行所同心が主人公で,やはり朝顔狂いの大老井伊直弼と彼の暗殺者が副主人公.長い物語の最後に近く桜田門外の変が起き,副主人公たちは死んでしまう.この暗いクライマックスに続いて黄色の朝顔が生まれるが,この明るいクライマックスについては具体的描写が不足していて,既にエピローグ的な感じである.そして主人公は役を退き失踪してしまう.即ち,終わりがきちんとしていない.一方大老井伊を中心に厖大な史実が投入されるので,読む方は今読んでいる描写が本当の事実か否かが決し切れずやきもきする.読後の感想は朝顔の花に似て,あわれはかない.作者はこれだけの規模の小説の構成法の勉強がいま一つなのではないか.但し,読んでいてつまらないとは思わなかったけれども.


図書館のすぐれちゃんもイチオシ本!       おすすめ度
一介の同心と大老とのかかわりで多少不自然さは感じるが、アキバ系のユニークな主人公を創造した点は評価ができる。
昔のNHKの大河ドラマ花の生涯のリメークされたもののように感じるが、私だけであろうか!?
今後に期待したい作品である。