ゼウスの檻
作者 上田 早夕里
価格 1,890 円
出版社名 角川春樹事務所
出版年月 2004/11
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■読者の評価     おすすめ度平均

ジェンダー主題       おすすめ度
“ラウンド”と呼ばれる両性種が実験的に居住する木星軌道ステーションが舞台のSF。
 偶然なのですが、東野圭吾氏の「片思い」、熊谷 達也氏の「モビィ・ドール」「本作」と続けて読んだ3作とも男女両性種・半陰陽が物語に登場します。近年のトレンドなのでしょうか?
 さて、本作では、遺伝子操作による新人類としての両性種を軸に新人類と旧人類の価値観の違いによる衝突が描かれているのですが、旧人類の私には、登場人物の会話・議論が冗長な感じがして、少し疲れました。
 「考えるSF」とでも言う新ジャンルなのかもしれませんが、エンターテインメントをとるか文学をとるか、好みの別れるところだと思いました。
 


人間にとって性とは・・・       おすすめ度
木星に浮かぶ宇宙ステーション「ジュピター?」。そこでは、両性を持つ人類の研究が行われており、すでに第3世代の両性人類まで誕生している。そこに、実験に反対する過激派組織が、凄腕女テロリストを送り込む。警備部隊は、女テロリストの陰謀を、阻止することができるのか?

前半は、両性人類と片方の性しか持たない人類の接触から始じまり「人類にとって性とは何か・・・」が、生物学的な視点、社会学的な視点でと、いろいろな視点で語られます。

後半は、テロが実行にうつされ、スピードが一気に高まり、盛り上がります。テロリストの正体は?その目的は、どんな兵器を使うの・・?テロリストと警備隊の駆け引きも、読みどころです。

エンターテーメントとしても、十分楽しめる本でしたが、普段画一的な見方をしている性について、いろいろな方向から考えを提供してくれる本でした。