少女は踊る暗い腹の中踊る (講談社ノベルス)
作者 岡崎 隼人
価格 1,200 円
出版社名 講談社
出版年月 2006/06/07
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    第34回 メフィスト賞   受賞
彼女からのプレゼント――それは両足のちぎれた赤ん坊……。連続乳児誘拐事件に震撼する岡山市内で、コインランドリー管理の仕事をしながら、無為な日々を消化する北原結平・19歳。自らが犯した過去の罪に囚われ続け、後悔に塗れていた。だが、深夜のコンビニで出会ったセーラー服の少女・蒼以によって、孤独な日常が一変する。正体不明のシリアルキラーウサガワの出現。過去の出来事のフラッシュバック。暴走する感情。溢れ出す抑圧。一連の事件の奥に潜む更なる闇。結平も蒼以もあなたも、もう後戻りはできない!! 第34回メフィスト賞受賞作!

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■読者の評価     おすすめ度平均

文字で読むスプラッタ       おすすめ度
バトルロワイヤルって読んでないけど、こんなものなのかな。。。

蒼以を2人のレイプ魔から救うため、主人公、耳からドライバーを突き刺す・・・みたいな
必殺仕事人みたいに、いともあっさり殺してしまうのを皮切りに
ばっさばっさ人が死んでいきます。
しかも、かなり惨い方法で。
まぁ、そのなかに、性的虐待とか。いろいろあるのですが・・・・。
こういうの、そういう理由とか、どうでもいいんでしょう。

エンターテイメントなんです。
スプラッタを文字で見る感じです。
文章のせいだと思うけど、スリリングっていうんじゃなくて
むしろ、リズミカルに人が殺されていきます。
青春に、一家が惨殺されちゃいます。

物語の大半、良いと思うんだけど
肝心の蒼以の魅力が皆無なのが、ちょっと・・・。
なんで、主人公がそこまで蒼以に肩入れするのか、さっぱりわからないん。
はぁ?ってカンジはあっても、赤ん坊連続誘拐犯人のが、説得力がありました。

読む人を選びそうです。



怪しい雰囲気に一気に飲み込まれます       おすすめ度
コインランドリーを管理する19歳の主人公。深夜、謎の少女に渡されたのは、無残な赤ん坊の死体。街で起こっている連続赤ん坊誘拐との関係か?
そして主人公の前に現れる「いっちゃってる大量殺人者」。主人公の知り合いらしいのだが・・・。
そして街で起こる「大量殺人」。その動機は、赤ん坊誘拐との関係は、犯人は、動
機は。。
大量殺人者に追いかけられ、謎の少女を探す主人公は、その中にどっぷりと漬かるなかで・・・。

どういつも、こいつも「いっちゃてる」話です。ノワールが、岡山弁(?)にのって怪しい雰囲気を増していきます。
話の展開も早く、ストーリーや謎が気になって、飲み込まれ、一気に読みました。

ちょっと残酷なシーンもありますが、こんな非日常の人ばっか、の世界もありか、ありか、と思いました。


『次』に期待       おすすめ度
根底には『愛』というものがあるのでしょう.
ただ,それを肯定するための残酷な描写,舞台など,
よく言われるように舞城王太郎の影響を強く感じます.

とはいえ,あくまでも影響を受けているだけという印象で,
それを突き抜けるような,特別のなにかは感じられませんでした.
また,その残酷な描写も演出のための『作り物』の感が強く,
かなりむごい描写ばかりにもかかわらず嫌悪感すらも沸いてきません.

舞城作品がお好きであれば,そこそこは読めると思いますが,
今後もこの路線で行くのであれば,飽きられてしまいそうです.
慣れていない方は,グロテスクな内容に気をつけて….


あと一歩       おすすめ度
 舞城王太郎と阿部和重大好きだと豪語する岡崎隼人。「暗闇の中で子供」と装丁から何まで似ている、ということはタブーか。
 中盤の展開はすごくいいです。そこだけはかなりのめりこんで読めたけれど、前半と終盤が全然だめ。
 特に、前半、主人公にまったくついていけない。読者おいてけぼり。へんなこと起きすぎ。主人公が狂ってるっていう設定(だと思う)けれど、まるでリアリティがない。主人公の妄想なのかな、えみちゃんの妄想(あるいは夢)か、と深読みできるけれど、そこまでの作品とは思えない。
 ラストもぐだぐだすぎる。


読後、自分のお腹に赤ちゃんが詰まっているような錯覚に陥る       おすすめ度
第34回メフィスト受賞のデビュー作品。
デビュー作品が頷けるほど、読んでいると荒い展開で緻密さには欠ける。
それでも★4にしたのは、この作品最後までしっかり読ませるのだ。
書かなければ、人を殺してた・・・・・
書かなければ、狂ってた・・・・・・・
と、思わせる気迫が作品に潜むのも、評価として大きいかもしれない。
ギリギリの境界線で、作品に仕上ったかのような出来だ。
故に、読後自分のお腹に赤ちゃんが詰まってそうな、暗澹たる気持ちになった。