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名古屋弁と勘違いしていらっしゃる方がいますが、
あれは間違いなく三河弁であります。
(著者の粕谷女史は愛知県豊田市で幼少時代を過ごされたそうですし)
三河弁の特徴は、語尾に「じゃん・だら・りん」がつくことです。
「**だら」とワマンさん何回もおっしゃってますね。
なお、知り合いの三河人によると、
「三河弁は味があって優しいのよ」とのこと。
以上、愛知県は尾張と三河の狭間に住む者の戯言でした。
クロニカに関しては、ファンタジーノベル大賞受賞時の
「太陽と死者の記録」のままのタイトルのがよかったような?
気もするのですが、内容はぐんぐん引き込まれる感じでとてもよかった。
インカ帝国に新たに興味を持ちましたね。
そういった意味でこの本との出会いは強烈でした。
(いつかクスコやマチュ・ピチュ遺跡に行ってみたいな・・・)
それでは。
知らない世界の物語、でもそれを語るのはどこかで会ったことがあるような親しみ深い優しい老人の木乃伊(ミイラ)ワマン。小さいアマル(アマルがふたり出て来るので少年のアマルをわたしは勝手にこう呼んでいました)の悩みと行動。スペインの巡察使に対して村の大人たちがとった行動と決意。インカの語り部である大きいアマルの知りたい欲求とそれが招く結末。インカの幼い王様の弱さと苦悩。相対する神、人の意識の対決が形となって現れる語りのクライマックス。
インカ(国名としてはタワンティンスーユと表記するのがふさわしいそうです)の話の結末は悲劇ですが、わたしは読み終えた時、目頭を熱くしながらも清々しい開放感を得ました。生きることは過酷な体験をつなぐことである。しかし耐え抜いて生き切ったならば救われる時が来ることをタワンティンスーユの人々が生き生きと表してくれているからと思います。
征服されるタワンティンスーユの人々に寄り添って物語に入りつつも、征服者側のルイス・ペレイラ神父の徹底した信仰への忠実さ、それ故の冷酷で狡猾な態度に少々心惹かれたりもしました。
随所にちりばめられる、タワンティンスーユの言葉とスペイン語の響き、歴史の事実、そして最後にちょっとしたおちゃめ(とわたしは思いました)な落ちもついて、とてもとても楽しめた一冊でした。

