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| 作者 |
垣根 涼介
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1,995 円 |
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出版社名
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幻冬舎 |
| 出版年月 |
2003/08 |
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覚醒した怒りが三百発の弾丸と化す! 嵌められた枠組みを打破するために颯爽と走り出した男女の姿を圧倒的なスケールと筆致で描く、史上最強の犯罪小説。
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■商品案内
???『午前三時のルースター』で2000年のサントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞してデビューを飾った垣根涼介は、旅行会社の添乗員だった経験を生かしたリアルな舞台設定と、繊細な人物描写を得意とする新しい才能である。そんなクライム・エンターテイメント小説の気鋭が、事実を基に練り上げ1年をかけて書き下ろした意欲作が本書である。国の無責任な移民政策による被害者たちの怨恨という難しいテーマを、きめ細かく鮮やかに料理し、読者を突き抜ける爽快感へと導く。
???外務省、ひいては日本国にだまされた形で南米へ移住し、辛酸をなめた人間たちの復讐譚(たん)が、骨太につづられる。爽快なリベンジというのは妙な話だし、書名と装丁からも、盛大に人が死んだり大量な血が流れるステレオタイプなクライム・ノベルを想像しがちだが、それはまったくの間違いだ。垣根の作品に共通する要素は、「美意識を共有する者同士は、初対面から信頼しあい決して裏切らない」というテーゼと、自動車マニアやメカ好きなクールガイが多く登場する、という2点。また、ある種の性善説にもとづく博愛的世界観および諦念、それから底辺に生きる人間への優しいまなざしも随所に感じさせる。本作では、それらの「垣根要素」がうまくミックスし、更に2か月にわたる南米取材を糧に、存在感のある登場人物が大活躍する理想のリベンジ譚となった。
???主要な登場人物ではないが、外務省襲撃の目撃者で夜ごと首都高をとばすルーレット族の男性が、「機関銃がバンバン撃たれているところを見たかった」「外務省が嫌いだから…ザマアミロって思っていた」と証言する場面がある。読者の気分を代弁すると共に、ヒッチコックのように、一瞬作者が姿を現したようで面白い。今後も目の離せない書き手のひとりだ。(坂本成子)
■読者の評価
おすすめ度平均
復讐計画が思ったよりあっさりしていた
おすすめ度
おもしろかったが、復讐計画が思ったよりあっさりしていたのがちょっと残念だった。犯人たちの目的が日本政府に謝罪をさせることであれば別の手段でも可能だと思うのだが、あえて回りくどいやり方をしている理由も分からなかった。ただ、ケイと貴子のやりとりはおもしろかった。自分のプライドを傷つけられた貴子はケイに意地悪をするのだが、ケイは素直にそれを受け入れ死ぬ覚悟までする。その覚悟が本気だったのか狂言だったのかは結局分からないが、陽気で嘘をつかないケイの性格にちょっと憧れた。
最後までいい
おすすめ度
3人の男、そして貴子ちゃん(すべてカバーに出てくるよん)、皆最後は読者の私を満足させてくれました。もっと、彼らのハチャメチャを読みたいw
圧倒的なスケールとリアリティとスピード感
おすすめ度
大藪春彦賞、吉川英治文学賞、日本推理作家協会賞をトリプル受賞した作品ということでかなり期待値が高かったのだが、その期待をさらに上回る出来で、次のページをめくるワクワク感を与えてくれる本に久しぶりに出会った。自分の不勉強で知らなかったのだが、戦後のブラジルへの移住政策というのが日本政府の完全な失策であり、著者は、この移住者の多くにかなり過酷な結果をもたらした事実を現地まで赴いて克明に取材し、かなりのリアリティをもって書き起こしている。実際の過去の出来事の上に、悲劇の日系ブラジル人たちを主人公に据え、おもに日本とブラジルの両国を舞台にフィクションを重ねて描くスタイルで、そのスケールとリアリティと展開の速さには圧倒させられた。ハードボイルド系を好む男性にお薦めの1冊である。
棄民政策から
おすすめ度
始まったんですよ
日本国の愚民騙しは。
今もずっとそれは続いてる。
搾取される人間とその上に
あぐらをかく闇の住人。
その構図の膿は出始めてはいるが
まだまだ氷山の一角中の一角です。
読みごたえ充分!!
おすすめ度
移民について自分は全然理解できていなかったと思い知らされました。
<アマゾン牢人>となり、過酷な環境で生きていくしかない日本人たち。
対応すらしない日本政府、領事館にどれほどの怒りを抱いたか。
ていねいに描かれていたのでよく伝わってきました。
かといってお堅い小説ではなく、人物の多くがとっても魅力的で惹かれました。
たくさんの人生が交錯しています。
そのため、時間軸、視点がこまめに変わります。ぐいぐいと引っ張られました。
お勧めの一冊です。