第35回
(1982年)
        
丹羽 文雄(著)   中央公論新社 (1982/01 発行)
【定価】 1,580円

第34回
(1981年)
        
山本 健吉(著)   角川書店 (1997/06 発行)
【定価】 756円
近代に至る文学や、花・茶・能などの伝統芸術を題材に日本美の淵源に分け入り、「いのち」と「かたち」を見定めようとする著者が展開する、日本人の自然観・芸術観・死生観を総合的にとらえた本格評論。

第33回
(1980年)
        
遠藤 周作(著)   新潮社 (1986/06 発行)
【定価】 660円
藩主の命によりローマ法王への親書を携えて、「侍」は海を渡った。野心的な宣教師ベラスコを案内人に、メキシコ、スペインと苦難の旅は続き、ローマでは、お役目達成のために受洗を迫られる。七年に及ぶ旅の果て、キリシタン禁制、鎖国となった故国へもどった「侍」を待っていたものは―。政治の渦に巻きこまれ、歴史の闇に消えていった男の"生"を通して、人生と信仰の意味を問う。

第32回
(1979年)
         悲しいだけ
藤枝 静男(著)   講談社 (1988/12 発行)
【定価】 1,155円

第31回
(1978年)
        
吉行 淳之介(著)   新潮社 (1982/05 発行)
【定価】 380円
かたくなに処女性を守り抜こうとするヒロインと逢瀬を重ねる中年男の物語。きつく閉められた股の間にオリーブオイルを垂らす男。「処女膜が破れなければ」という条件をクリアすれば、ひたすら奔放な娘。境界線があるようでないようなふたりの情欲の揺れるさまが、研ぎ澄まされた筆致で綴られています。短い会話やさりげない仕草の描写に、その奥に隠されたものの気配を感じ取られることでしょう。語られないことによって、より饒舌さを増すこともあります。たまたまこの本を読む前に団鬼六の小説を読んだのですが、ふたりは性愛へのアプローチの仕方がまさに対極に位置するのではないでしょうか。「動と静」・・・そんな言葉が浮かんできました。

第30回
(1977年)
        
回想の文学

中島 健蔵(著)      
 

第29回
(1976年)
         拳銃と十五の短篇
三浦 哲郎(著)   講談社 (1989/02 発行)
【定価】 1,029円
うわべは優雅な村人であった亡父の形見の6連発の拳銃。母の心臓に、雷に打たれたようにある6つの小さい深い穴。さりげない筆致と深く暖かな語りのうちに生きていることの根に、静かな声援をおくる三浦哲郎の鮮やかな短篇連作の世界。

第29回
(1976年)
        
武田 泰淳(著)   中央公論新社 (1978/05 発行)
【定価】 660円
脳血栓を患った老作家・泰淳は、ふらつきつつ、妻に体を支えられつつ散歩を続けた。散歩中、とめどもなく流れ出る思考、妄想、思い出。鮮烈な印象で語られる愛妻の姿とその日常。そしてそれらを、字が書けなくなった泰淳のかわりに口述筆記したのは、妻その人であった。 このように入り組んだ形で成立している本エッセイ集には、八つの散歩が収められている。最後二つの散歩は、泰淳が愛妻と盟友竹内好と連れ立っていったロシア旅行の話であるが、この二つの話は、同行した愛妻が書いた旅行記(『犬が星見た ロシア旅行』武田百合子著、中公文庫)と是非あわせて読まれたい。泰淳がいかに妻を信頼しきっていたか、そして妻の方も泰淳をいかに信頼し大切にしていたかが、何気ない描写の端々から、よく伝わってくる。

第28回
(1975年)
        
尾崎 一雄(著)   講談社 (2000/00 発行)
【定価】 336円

第28回
(1975年)
         さまざまな青春
平野 謙(著)   講談社 (1991/09 発行)
【定価】 1,733円
鋭い分析力、秀抜な作品鑑賞力、戦後文学の理論的支柱となり、常に時代を背負い続けた批評家―平野謙。生涯のテーマ"芸術と実生活""政治と文学"を、近代日本文学史にのぼせ、明治・大正・昭和にわたる作家論を展開、その歴史的変遷をたどる。「坪内逍遥・二葉亭四迷・森鴎外」「真山青果」「井上良雄」「伊藤整」ほか14篇。全集初収録以来、始めての単独刊行。

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