第36回
(2000年)
         共生虫
村上 龍(著)   講談社 (2000/03 発行)
【定価】 1,575円
体内に謎の「虫」を宿した、引きこもり青年ウエハラ。彼はネットを通じ、インターバイオと名乗るグループから、その虫が殺戮と種の絶滅を司る「共生虫」であると教えられる。選ばれた存在であることを自覚した彼は、生贄を求めて外の世界に飛び出してゆくのだが……!?

第35回
(1999年)
         透光の樹
高樹 のぶ子(著)   文藝春秋 (1999/01 発行)
【定価】 1,300円
「心に決めてたんです…わたし、郷さんの娼婦になるって」25年ぶりに再会した中年男女の激しく一途に燃える愛。汲めども尽きぬ恋心と、逢瀬を重ねるたびに増してゆく肉の悲しみを、著者渾身の熱い文体で描き、第35回谷崎潤一郎賞を受賞。すべての現実感が消えるほどの「結晶のような」透明な恋の物語。

第34回
(1998年)
         火の山―山猿記
津島 佑子(著)   講談社 (1998/06 発行)
【定価】 2,310円
火の山を仰ぎ見つつ、光につつまれ野を駆けた日々。20XX年、パリで見つかった日本語のノートには、いったい何が託されていたのか。維新の前夜から新しい世紀まで、夢と記憶が交錯する、傑作長篇小説。

第33回
(1997年)
         路地
三木 卓(著)   講談社 (2002/12 発行)
【定価】 1,365円
愛する者を失ない、心に空洞を抱えて生きねばならぬ人々を古都鎌倉はやさしく包みこんでくれる。ささやかだが懸命な日常を温かいまなざしで描いた短篇連作。

第33回
(1997年)
         季節の記憶
保坂 和志(著)   中央公論新社 (1999/09 発行)
【定価】 780円
ぶらりぶらりと歩きながら、語らいながら、静かにうつらうつらと時間が流れていく。鎌倉・稲村ガ崎を舞台に、父と息子、便利屋の兄と妹の日々…それぞれの時間と移りゆく季節を描く。

第32回
(1996年)
        
該当作なし

第31回
(1995年)
         西行花伝
辻 邦生(著)   新潮社 (1999/06 発行)
【定価】 900円
花も鳥も風も月も―森羅万象が、お慕いしてやまぬ女院のお姿。なればこそ北面の勤めも捨て、浮島の俗世を出離した。笑む花を、歌う鳥を、物ぐるおしさもろともに、ひしと心に抱かんがために…。高貴なる世界に吹きかよう乱気流のさなか、権能・武力の現実とせめぎ合う"美"に身を置き通した行動の歌人。流麗雄偉なその生涯を、多彩な音色で唱いあげる交響絵巻。

第30回
(1994年)
         虹の岬
辻井 喬(著)   中央公論社 (1998/02 発行)
【定価】 660円
トップの座を目前に住友を去った著名な経済人にして一代の歌人川田順と、短歌の弟子である若き京大教授夫人の灼熱の恋…。戦後の日本を背景に、二人の恋の道程を、繊細に、端正に、香り高く描く、昭和を代表する愛の物語。

第29回
(1993年)
         マシアス・ギリの失脚
池澤 夏樹(著)   新潮社 (1996/05 発行)
【定価】 820円
南洋の島国ナビダード民主共和国。日本とのパイプを背景に大統領に上りつめ、政敵もないマシアス・ギリはすべてを掌中に収めたかにみえた。日本からの慰霊団47人を乗せたバスが忽然と消えるまでは…。善良な島民たちの間でとびかう噂、おしゃべりな亡霊、妖しい高級娼館、巫女の霊力。それらを超える大きな何かが大統領を呑み込む。豊かな物語空間を紡ぎだす傑作長編。

第28回
(1992年)
        
瀬戸内 寂聴(著)   中央公論社 (1992/06 発行)
【定価】 1,223円
絶対の孤独と漂泊に生きた"捨聖"一遍上人と、彼ら終生つき従った尼僧の超一。『一遍聖絵』に描かれた彼らの姿と内なる対話を繰り返しながら、無限の自由を求めてさまよう、京都の老舗旅館の女将・美緒の心の旅。

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