第9回
(1973年)
         帰らざる夏
加賀 乙彦(著)   講談社 (1993/08 発行)
【定価】 1,995円
省治は、時代の要請や陸軍将校の従兄への憧れなどから百人に一人の難関を突破し陸軍幼年学校へ入学する。日々繰返される過酷な修練に耐え、皇国の不滅を信じ鉄壁の軍国思想を培うが、敗戦。〈聖戦〉を信じた心は引裂かれ玉音放送を否定、大混乱の只中で〈義〉に殉じ自決。戦時下の特異な青春の苦悩を鮮烈に描いた力作長篇。

第8回
(1972年)
         たった一人の反乱
丸谷 才一(著)   講談社 (1997/03 発行)
【定価】 1,575円
出向を拒否して通産省をとび出し民間会社に就職した馬淵英介は若いモデルと再婚する。殺人の刑期を終えた妻の祖母が同居し始めたことから、新家庭はとめどなく奇妙な方向へ傾き、ついに周囲の登場人物がそれぞれ勝手な「反乱」を企てるに到る。―現代的な都会の風俗を背景に、市民社会と個人の関係を知的ユーモアたっぷりに描いた現代の名作。出向を拒否して通産省をとび出し民間会社に就職した馬淵英介は若いモデルと再婚する。殺人の刑期を終えた妻の祖母が同居し始めたことから、新家庭はとめどなく奇妙な方向へ傾き、ついに周囲の登場人物がそれぞれ勝手な「反乱」を企てるに到る。―現代的な都会の風俗を背景に、市民社会と個人の関係を知的ユーモアたっぷりに描いた現代の名作。

第7回
(1971年)
        
野間 宏(著)   岩波書店 (1983/01 発行)
【定価】 1,470円

第6回
(1970年)
         暗室
吉行 淳之介(著)   講談社 (1988/05 発行)
【定価】 1,103円
屋根裏部屋に隠されて暮す兄妹、腹を上にして池の底に横たわる150匹のメダカ―脈絡なく繋げられた不気味な挿話から、作家中田と女たちとの危うい日常生活が鮮明に浮かび上る。性の様々な構図と官能の世界を描いて、性の本質を徹底的に解剖し、深層の孤独を抽出した吉行文学の真骨頂。「暗い部屋」の扉の向こうに在るものは…。

第6回
(1970年)
        
埴谷 雄高(著)   河出書房新社 (1994/02 発行)
【定価】 2,039円
ここに扱われているのは、私の古くからの主題である「存在」である。…この領域の模索は甚だ困難であるけれども、ひとたびのめりこめば、そこは汲めども尽きぬ興味の驚くべき深さをもっている広大な世界であって…。

第5回
(1969年)
        
円地 文子(著)   新潮社 (1963/11 発行)
【定価】 252円

第4回
(1968年)
        
該当作なし

第3回
(1967年)
        
安部 公房(著)   新潮社 (1987/08 発行)
【定価】 500円
平凡な男の部屋に闖入して来た9人の家族。善意に満ちた笑顔で隣人愛を唱え続ける彼らの真意とは?どす黒い笑いの中から他者との関係を暴き出す傑作。

第3回
(1967年)
         万延元年のフットボール
大江 健三郎(著)   講談社 (1988/04 発行)
【定価】 1,575円
友人の死に導かれ夜明けの穴にうずくまる僕。地獄を所有し、安保闘争で傷ついた鷹四。障害児を出産した菜採子。苦渋に満たち登場人物たちが、四国の谷間の村をさして軽快に出発した。万延元年の村の一揆をなぞるように、神話の森に暴動が起る。幕末から現代につなぐ民衆の心をみごとに形象化し、戦後世代の切実な体験と希求を結実させた画期的長編。

第2回
(1966年)
         沈黙
遠藤 周作(著)   新潮社 (1981/10 発行)
【定価】 540円
キリシタン迫害史を背景とする緊迫のドラマの中に、神の存在を問い、信仰の根源を衝いて、西洋と日本の思想的対立を鋭くえぐり出す長編小説。

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