第12回
(1999年)
         ロックンロールミシン
鈴木 清剛(著)   新潮社 (2002/05 発行)
【定価】 380円
賢司は入社二年目の“リーマン”。仕事は順調、彼女もいるのに、なんだか冴えない毎日。そんな時、高校の同級生・凌一がインディーズブランドを旗揚げした。気の合う仲間と作りたいものを作るそんないい加減なことでいいのかよ!? そのくせ、足は彼らの仕事場に向かい、曖昧な会社生活をリセット、本格的に手伝うようになるのだが……。ミシンのリズムで刻む8ビートの三島賞受賞作!

第11回
(1998年)
         カブキの日
小林 恭二(著)   新潮社 (2002/06 発行)
【定価】 580円
21世紀のカブキ界に君臨するのは、果して誰か―世界が注目するなか華麗な「顔見世」が琵琶湖畔の巨大な船舞台・世界座で幕を開ける。だが、その水面下では、守旧派の名女形と改革派の人気立役者が、凄絶な勢力争いを繰り広げていた。美少女・蕪は、謎の手紙に誘われる形で騒動に巻き込まれ、世界座舞台裏の怨念渦巻く大迷宮に迷い込む。蕪に託された「使命」は?三島賞受賞作。

第10回
(1997年)
        
樋口 覚(著)   人文書院 (1996/12 発行)
【定価】 3,045円
本書は、近代日本の個性的な文学者を中心にして、その特異かつ普遍的な音楽生活、特に日本音曲との接点を辿ろうとしたものである。

第9回
(1996年)
        
松浦 寿輝(著)   太田出版 (1995/06 発行)
【定価】 2,548円
折口の権力意識はエロスへの偏執と不可分である。この官能的な権力衝動が「文字の大嘗祭」として反復されるとき、テクストには「仮死」「口」「声」「近さ」のトポスがちりばめられていく。政治批判としての折口論。

第8回
(1995年)
         緑色の濁ったお茶あるいは幸福の散歩道
山本 昌代(著)   河出書房新社 (1997/01 発行)
【定価】 557円
おっとりした姉・可季子と重い病いを抱えながらも、のびやかな妹・鱈子さん。父母姉妹での穏やかな生活に、父の病いという思わぬ波紋が広がり…。家族という日常の不思議と夢のリアリズムを静穏な筆で描いた三島賞受賞作。

第7回
(1994年)
         二百回忌
笙野 頼子(著)   新潮社 (1997/07 発行)
【定価】 380円
二百回忌はただの法事ではない!この日のために蘇った祖先が、常軌を逸した親族と交歓する、途方もない「一族再会」劇なのだ。二百年分の歪んだ時間の奥に日本の共同体の姿を見据えた表題作は第7回三島由紀夫賞を受賞した。

第6回
(1993年)
        
福田 和也(著)   新潮社 (1993/02 発行)
【定価】 1,680円

第6回
(1993年)
         塩壷の匙
車谷 長吉(著)   新潮社 (1995/10 発行)
【定価】 500円
吉祥天のような貌と、獰猛酷薄を併せ持つ祖母は、闇の高利貸しだった。陰気な癇癪持ちで、没落した家を背負わされた父は、発狂した。銀の匙を堅く銜えた塩壷を、執拗に打砕いていた叔父は、首を縊った。そして私は、所詮叛逆でしかないと知りつつ、私小説という名の悪事を生きようと思った。―反時代的毒虫が二十余年にわたり書き継いだ、生前の遺稿6篇。

第5回
(1992年)
        
該当作無し

第4回
(1991年)
        
佐伯 一麦(著)   新潮社 (1994/05 発行)
【定価】 380円
loose〔lu:s〕a.(1)緩んだ.(2)ずさんな.(3)だらしのない.…(5)自由な.―英語教師が押した烙印はむしろ少年に生きる勇気を与えた。県下有数の進学校を中退した少年と出産して女子校を退学した少女と生後間もない赤ん坊。三人の暮らしは危うく脆弱なものにみえたが、それは決してママゴトなどではなく、生きることを必死に全うしようとする崇高な人間の営みであった。

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